クランクシャフトジャーナル、ピン複合旋盤

池貝のクランク加工機

本機は、大型船舶用ディーゼルエンジンのクランクシャフトジャーナル及びピンの中、仕上げ加工を行う複合旋盤で、剛性のある分離型水平2条ベッド×2本で構成されます。

ワークベッド

  • 大径チャック付主軸台、複数の振れ止め、センタリング装置を配置し、クランクシャフトを支持。

サドルベッド

  • 第1往復台はジャーナル加工用一体型ツールホルダー、第2往復台はピン加工用ピンターナを配置。

独自の設計構造

主軸駆動は大容量モータによる2段ドライブ方式になっています。さらに、ブレーキジェネレータモータにより、ワークにアンバランスがあっても安定した回転が得られるようになっています。

  • 第1往復台は高剛性の一体型ツールホルダーを装備し高精度の仕上げ加工ができます。
  • 第2往復台は静圧支持によるピンターナを装備し、高精度の仕上げ加工が出来ます。
  • 振れ止めは中央にダンパ機構を内臓し、ジャーナル部の回転振れを吸収します。
  • 各往復台上には、LCD付き集中操作盤を配し全ての操作を可能にしています。

加工対象範囲及び主要諸元

最大ワーク径 φ3200mm
対象ジャーナル直径範囲 φ500〜φ800mm
最大ワーク長さ 12000mm
最大ワーク重量(複数振れ止め支持) 200000kg
最大ワーク重量(チャック、センタ間支持) 160000kg
振り 往復台上 φ3200mm
心高 ワークベッド上 1950mm
心高 サドルベッド上 2200mm
主軸最大回転力 170kNm
最大切削力 125kN
カウンターバランストルク 85kNm
総電源容量 390kVA
概略床面積 13900x30900mm
機械高さ(ターナーユニットは除く) 5050mm
概略重量 350000kg

こんなものも加工しています。

写真のワークは何か解りますか?

クランク加工機

一般的にはあまりなじみの無い形をしていますが、これは大型船舶ディーゼルエンジンのクランクシャフトです。大きいものだと、全長は6気筒で12m程度ですが、これを2本接続して、なんと12気筒ディーゼルエンジンのクランクシャフトになります。全長25mを超え、重量500トンを超える巨大クランクシャフトの景観には圧倒されます。昔からこのクランクシャフトを加工するのは至難の業で、各社とも独自の加工ノウハウを確立しており、この仕上げ加工技術を持つ人はまさにマイスターです。
早くからこの難物を加工する機械を製造してきた池貝は、クランクシャフトのジャーナル(軸受け部)とピン(コネクティングロッドの接続部)の加工を行う複合加工機をシリーズに加えました。
難物と戦う池貝を応援願います。

クランク加工機
 
クランク加工機
 

クランク加工機

 

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